【ル・マン完走までの物語】第一回
2014年6月20(金)【天馬天吉の今日の名言】
今月行われた、ルマン24時間耐久レースでの感動的な記事を
案内します。
ネバーギブアップとはまさにこのこと。
諦めない!その」強い心を学びましょう。
5回シリーズです。
【ル・マン完走までの物語】第一回
中野信治、数々のドラマを乗り越え、ル・マン24時間を完走
- 11歳からカートを始め、'87年16歳で国際カートGPにおいて日本人初優勝・大会史上最年少優勝に輝く。
- '97年に日本人で5人目となるF1フル参戦デビューを果たし、「モナコGP」にて当時日本人史上最高位を獲得。
- '03年には自身2つ目の世界3大レースである「インディ500」に参戦。
- '05年には「ルマン24時間耐久レース」へ参戦、日本人として初めて世界3大レース全てへの参戦という偉業を成し遂げる。
- 海外経験豊富な国際派ドライバーとして評価が高く、実力・人気ともに日本が世界に誇るトップクラスのドライバーとして幅広い世代から支持を受けている。
中野信治が、WECシーズン開幕時からル・マン24時間までの
信じられないような数々の出来事を乗り越え、ル・マン24時間を完走した。
結果だけを見れば、優勝でもない、総合29位、クラス8位の完走だ。
しかし、今回のル・マン24時間完走までの中野信治に起こった出来事を時系列で見ていると、
「人生にどんな辛いことが起こっても、決して諦めなければ奇跡は起きる」
そんな力強いメッセージを世界中の人々に示してくれたようだ。
これを見れば、ただ走るのが好きなだけのレーシングドライバーではないことがよくわかるだろう。
中野はレースを通じて、何かのメッセージを伝えようとしている。
ここで中野信治本人のTwitterやホームページへアップされたコメントを紹介しよう。
いったいどんなことが中野信治に起こっていたのか?まとめてみました。
■2月20日:世界三大レース「ルマン24時間耐久レース」と「WEC世界耐久選手権」への参戦が決定しました。
中野に突然のチャンス到来!
参戦が決定したと発表された時、中野信治本人も「自分でも信じられない」
と喜びを表現しており、すでに渡英に向けて準備を進めていることを告白してくれた。
「信じられない。この年齢になって世界選手権を戦うチャンスと巡り合えるとは...。
継続することの意味、そして信じ続けることの尊さを改めて感じています。
今年8回目を迎えるルマン24への挑戦とF1以来、実に16年振りとなる世界選手権への挑戦を
イギリスの強豪チームであるミレニアムレーシングと共に戦えることを誇りに思っております。
今年43歳を迎える僕ですが、16年前と変わらぬ信念のもと全身全霊を傾けて戦う所存です。
今回この素晴らしいチャンスをくれたミレニアムレーシングと僕を支えてくれている沢山の仲間達、
そしてファンの皆様にこの場を借りて心から御礼を申し上げます。」
■4月17日:7年ぶりのマニクールで想うこと開幕前テストのため、F1時代に住んでいた
マニクールサーキットを久々に訪れた時は、気合い十分。
「明日からはいよいよ合同テストが始まる!」
■4月18日
チャンスも突然なら、悲劇も突然やってきた・・・。信じられない状況をポジティブに切り替えようとしているが、
普通は心が折れてしまいそうな出来事である。
「レースウィークの金曜日になってまさかこのような日記を書いているとは誰が予想しえただろう。
今回開幕戦にチームが参戦を見合わせると言う知らせを受けたのはレースウィークに入った水曜日だった。
まさに青天の霹靂である。」
「恐らく今僕は試されているのだろう。
正直何を試されているのかは分からない。」
「今回のような出来事は僕のレース人生においては初めての経験だ。
ただピンチはその人の思考の角度をほんの少し変えるだけでチャンスになり得ることを学んできた。
人生万時塞翁が馬。
勝負はここからだ。」